【衝撃】不妊治療患者は診てくれない病院
今でこそ、不妊治療が保険適用になって、公表する人が増えたり、SNS上で情報発信をしたり情報共有をしたりする人が増えていますが、
「不妊治療をしている方は当院では診られないんです」
「不妊治療で授かった子の分娩や健診は受け付けていないんです」
という病院があります。(場所を特定したり、病院名は出しません)
私は体外受精で陽性判定が出たとき(結局この子は稽留流産になってしまいましたが)、不妊治療クリニックで「分娩したい病院を調べておいてください」と言われ、近所の分娩可能な病院を調べました。
東京などの都会と比べて、東北は分娩ができる病院は限られています。里帰り出産ではなかったので、その少ない選択肢の中から、自宅から行きやすい病院をいくつかピックアップしました。各病院のサイトや口コミを参考に、なんとなく選びました。
その中でも、心配なことがあれば、各産院に直接連絡を入れて確認したりしました。(高齢出産、不妊治療、無痛分娩の対応、施設設備、費用など)
すると、今回の記事のテーマでもある「不妊治療患者は受け入れません」という方針の病院と出会いました。
私はそれを聞かされたとき、衝撃を受けました。不妊治療で授かった子は、普通の子と違う扱いなんだ、差別じゃん!と。(違うんですけどね)
私は4年近く妊活をして、不妊治療クリニックには3年ほど通っていたので、自分にとっては不妊治療はわりと生活の一部になっていました。
自分の中では当たり前になっていた「不妊治療」。しかし、一般的に見れば、そもそも通常の妊娠と比べてリスクが高い妊娠であること。不妊治療の期間が長くなり、いつの間にかスッポリと抜けていました。
その病院のサイトに記載はありませんでしたが、(不妊治療に限らず)リスクの高い妊婦は受け入れられないという方針の病院はあります。持病があったり、高齢であったり、家庭の事情があったり、さまざまかと思います。
それは病院の方針なので、私たち患者がその病院を選択しない、という行動を取るしかないのですが、せめて、
病院のホームページなり、自治体の分娩施設一覧表になり、どこかしらに記載をしてくれ~!とは思いました(笑)
晩婚化が進み、これから不妊治療をする人は確実に増えてくると思います。でも、医学的に見れば、不妊治療をして授かった子は、自然妊娠で授かった子とは違います。リスクの高い妊娠で、リスクの高い分娩になる可能性は高いです。
不妊治療は当たり前ではないし、不妊治療に対して否定的な人もいる。
私も若かりし頃は不妊治療をしてまで子どもを持ちたいなんて・・・と思っていた一人。
差別ではなく、区別であり事実。現実はときに厳しい場面をつきつけてきますが、そこで負けて足を止めるのは時間の無駄であり、不妊沼に沈んでいくばかりです。不妊治療がいくら浸透してきたとしても、冷静な視点を忘れず、自分の状況を俯瞰的に見ることが大事だなと思った出来事でした。